カスタマーサービス
海外のお客様の「注文はどこ?」に答える WhatsApp ボットを作る
「荷物は今どこですか?」は越境 EC で最も多い問い合わせです。WhatsApp ボットなら自社システムで注文を照会し、数秒でステータスと追跡リンクを返信し、難しいケースは担当者に引き継げます。サーバーを書かずに設計・構築する方法を紹介します。
MonoChatチーム 更新日: 1 分で読めます
目次
WhatsApp 注文状況ボットは、注文番号を尋ねるか電話番号でお客様を識別し、EC サイトや基幹システムで注文を照会して、ステータス、お届け予定日、追跡リンクを返信します。遅延や紛失、照会の失敗があれば、経緯ごと担当者に引き継ぎます。
日本国内のお客様との連絡は LINE が中心ですが、海外のお客様、特に東南アジア、インド、中東、中南米では WhatsApp が標準です。越境 EC や輸出企業にとって、時差のある海外顧客の問い合わせに深夜でも即答できる点が大きな価値になります。
なぜ「注文はどこ?」専用のボットが必要なのか
- 答えはすでにシステムにある。 Shopify Japan などの EC サイトがステータスを、配送会社が荷物の位置を把握しています。考える必要はなく、調べるだけです。
- 問い合わせは波のように来る。 セール後、年末商戦前、国際配送の遅延時には、同じ質問が1日に何百件も届きます。
- お客様は不安を感じている。 「昨日発送し、木曜日にお届け予定です。追跡リンクはこちらです」という具体的な回答が安心につながります。
ボットが答えること、担当者に任せること
| お客様の質問 | ボットの回答 | 担当者に引き継ぐ条件 |
|---|---|---|
| 注文はどこですか? | ステータス、配送会社、追跡リンク、お届け予定 | 遅延、停滞、紛失 |
| 発送されましたか? | 発送済みかどうか、日時 | 「準備中」が約束の期間を超えた |
| 住所を変更できますか? | この段階で可能なこと | 未発送ならいつでも |
| 返品したい | 返品条件と次の手順 | 破損や争いがある |
まずは範囲を絞り、ステータスと追跡から始めましょう。
適用される WhatsApp のルール
返信はサービスメッセージで、もう無料ではありません。 お客様からメッセージが届くと24時間のカスタマーサービスウィンドウが開き、その間はテンプレートメッセージなしで返信できます。Meta の料金ドキュメントによると、2026年10月1日以降、この返信は配信ごとに課金され、ビジネス電話番号ごとに月1,000通の無料枠があります。3通ではなく1通で答えるボットはコストも抑えられます。
能動的な通知にはテンプレートが必要です。 お客様が尋ねる前に「発送しました」と送るには、承認済みの utility テンプレートメッセージが必要です。料金は送信者ではなく受信者の国で決まります。例:インド 0.0014 ドル、インドネシア 0.025 ドル、UAE 0.0157 ドル、ブラジル 0.0068 ドル(料金ガイド、Meta 2026年10月1日の料金表)。通知の送り方は Webhook ガイド をご覧ください。
必ず人につながる道を用意する。 「理解できませんでした」を繰り返すボットは、簡単な質問を苦情に変えてしまいます。2回失敗したら担当者に引き継ぎましょう。
構築前に照会方法を決める
- 何で注文を探すか。 注文番号、電話番号、またはその両方。
- どのアドレスが応答するか。 EC サイトの注文 API、基幹システム、またはボットに必要な項目だけを返す小さなエンドポイント。最後の方法が最も安全です。
- 応答の形式は。
status、carrier、trackingUrl、estimatedDeliveryを決め、ステータスは固定の値にします。 - 呼び出しをどう守るか。 注文の読み取り専用トークンを使い、返金を作成できるトークンは使いません。他のお客様の注文を返さないことも必須です。個人情報保護法(APPI)の越境移転ルールにも注意してください。
MonoChat での手順
MonoChat は Meta 公式の Meta Business Partner です。バージョン 3.8.37(2026年10月)から、フローは HTTP リクエスト ノードで自社システムを呼び出し、応答の一部をフロー変数として後続のメッセージや条件に使えるようになりました。
- ボットフローを作成。 新しいフローを作り ボットですか? をオンにし、新規メッセージを受信しました イベントから開始します。キーワードやメニューの条件で起動させます。
- 注文番号を尋ねる。 質疑応答 ノードで「Please send your order number, e.g. 10482.」のように、お客様の言語で尋ねます。電話番号で照会する場合は省略できます。
- 注文システムを呼び出す。 HTTP リクエスト ノードで GET を選び、
https://shop.example.com/api/orders/:orderIdのようにパス変数付きの URL を入力します。認証は Bearer Token を選び、読み取り専用トークンを貼り付けます。サンプルデータを選択 をオンにして最近の会話を選ぶと、各変数が実際の値とともに表示され、コピーアイコンで{{key}}形式でコピーできます。 - 返信に必要な値を保存。 フロー変数を保存 をオンにし、名前を
orderとします。statusはresponse.data.status、trackingはresponse.data.trackingUrl、etaはresponse.data.estimatedDelivery(いずれもテキスト)。リクエストをテスト を実行します。現在の設定でテストが成功するまでノードは保存できません。 - 返信または引き継ぎ。 If ノードで フロー変数の値 条件を設定し、
order.statusがdelayedと等しければ 会話を割り当てる へ。それ以外は メッセージを送信:「Your order is {{flow.order.status}}. Estimated delivery: {{flow.order.eta}}. Tracking: {{flow.order.tracking}}」 - 失敗に備える。 応答が 2xx 以外(不明な注文番号は通常 404)、タイムアウト(既定 10 秒、最大 30 秒)、または応答が 1 MB を超える場合、ノードは 失敗時 に進みます。お詫びのメッセージと 会話を割り当てる につなぎ、前に 勤務時間内 条件を置けば、担当者がいつ返信するかを伝えられます。
会話は WhatsApp、Instagram、Messenger と同じチーム受信トレイに残り、担当者は注文番号、照会結果、履歴を確認できます。
お客様が自由な文章で書く場合は、AI 関数ツール を持つ AI エージェントが同じエンドポイントを呼び出し、返品や住所変更も同じ会話で対応できます。Shopify なら 注文状況・返品アシスタント が電話番号、メール、注文番号で注文を見つけます。
お客様の立場でテストする
- 誤入力の注文番号と、他のお客様の注文番号。
- 追跡番号がまだない注文。
- エンドポイントを停止して 失敗時 の経路を確認。
- 「注文番号がわからない」と言うお客様。
app.monochat.ai で無料アカウントを作成し、WhatsApp 番号を接続して、料金ページ でプランを比較してください。全体像は EC カスタマーサービスガイド で解説しています。
出典
- Meta for Developers:WhatsApp Business Platform の料金(カスタマーサービスウィンドウ、2026年10月1日からのサービスメッセージ課金と無料枠。2026年10月31日に確認)
- MonoChat ヘルプセンター:フロー、HTTP リクエストノード、フロー変数、サンプルデータ
- MonoChat 変更履歴 3.8.37
MonoChatで実践する