WhatsApp テンプレートライブラリ:Meta の審査なしで使えるユーティリティテンプレート
発送のお知らせがマーケティングと判定されたり、公開日当日に審査待ちになったりすると、お客様が待っている連絡が届きません。Meta のテンプレートライブラリには、注文・配送・支払い向けの既製ユーティリティテンプレートがあり、審査なしで承認されます。収録内容、変更できること・できないこと、MonoChat で数分で作成する手順を紹介します。
MonoChatチーム 更新日: 2 分で読めます
目次
荷物は梱包済み、配送の手配も完了。ところが、昨日書いた発送のお知らせが、末尾の「新着商品はこちら」のせいで Meta にマーケティングと判定されて戻ってきた。あるいは、必要な朝になってもまだ審査中のまま。どちらの場合も、お客様は待っていた連絡を受け取れず、受信トレイには「注文した商品はどうなっていますか?」という問い合わせが並びます。
こうした日常的な連絡のために Meta が用意しているのが WhatsApp テンプレートライブラリです。Meta があらかじめ文面を作成し、カテゴリーも決めたユーティリティテンプレートの集まりで、1 つ選んで自社のリンクや電話番号を加えれば、すぐ送信できます。MonoChat ではバージョン 3.8.46 から、テンプレートビルダーでこれらのテンプレートを直接作成できます。海外のお客様への発送連絡や入金確認など、多言語での定型連絡が多い企業にとって、使いやすい方法です。
このガイドでは、ライブラリの中身、変更できること・できないこと、ライブラリのテンプレートが向いている場面と向かない場面、MonoChat での具体的な手順を解説します。
ユーティリティテンプレートが止まってしまう理由
24 時間のカスタマーサービスウィンドウの外では、WhatsApp は承認済みテンプレートから作成したメッセージしか配信しません。Meta はすべてのテンプレートを審査し、マーケティング、ユーティリティ、認証の 3 つのカテゴリーのいずれかに分類します。ユーティリティテンプレートは、注文、配送、予約、アカウント、支払いなど、お客様がすでに始めた手続きに関する連絡に使います。
このカテゴリーでは、次の 2 つの問題が繰り返し起こります。
- カテゴリーの誤り。 ユーティリティテンプレートにプロモーション、割引、アップセルを加えると、マーケティングとして扱われます。Meta は、作成時にも、その後の定期的なチェックでもカテゴリーを変更することがあります。変更後のテンプレートがどうなるかは、テンプレートの品質評価と一時停止のガイドで解説しています。
- 審査待ち。 新しいテンプレートは、最初の送信前に審査を通る必要があります。キャンペーンの開始、セール、配送の遅延で今日中に連絡したいときには困ります。
ライブラリは、最も一般的な連絡について、Meta がすでに文面を作成しカテゴリーも決めているため、この 2 つの問題を避けられます。
テンプレートライブラリの収録内容
Meta のドキュメントでは、ライブラリは「ユーティリティまたは認証にすでに分類された」既製のテンプレートと説明されています。トピック(アカウント更新、顧客フィードバック、注文管理、支払い)と業種(EC、金融サービス)で分類されており、次のような用途があります。
| グループ | ライブラリの用途 |
|---|---|
| 注文 | 注文確認、注文に関する対応のお願い、注文の遅延、注文・取引のキャンセル、店頭での受け取り |
| 配送 | 発送確認、配達状況の更新、配達完了の確認、配達失敗、返品確認 |
| 支払い | 支払い確認、支払い期限のリマインダー、支払いの延滞、支払い予約、支払いに関する対応のお願い、支払いの拒否・失敗、自動支払いのリマインダー、領収書の添付 |
| アカウント | アカウント作成の確認、残高不足の警告、取引アラート、不正利用アラート、明細の発行通知、明細の添付 |
| フィードバック | アンケート |
テンプレートは複数の言語で用意されており、それぞれ固定の本文とパラメーターで構成されます。パラメーターは、名前、金額、日付、住所、電話番号、メールアドレス、数字などの型を持つ入力欄で、Meta は送信時にその値をチェックします。金額として正しくない値や、長すぎる値は送信エラーになるため、入力途中のメッセージがお客様に届くことはありません。
ライブラリには、WhatsApp Flows で作られた対話型フォームのテンプレートもあり、アンケートや配達失敗の対応に使われます。Meta のドキュメントによると、フォームを使えるのは、メッセージ送信数の上限が引き上げられたアカウントのみです。
変更できること、できないこと
| できること | できないこと |
|---|---|
| 連絡内容に合うテンプレートを選ぶ | メッセージの本文を書き換える |
| 自社の名前を付ける | 言語やヘッダーを変更する |
| 各リンクボタンに自社のウェブサイトのリンクを追加する | プロモーション、割引、別の話題を加える |
| 各電話ボタンに自社の電話番号を追加する | マーケティングカテゴリーに変更する |
| 送信のたびにパラメーターを入力する | Meta の版にないボタンを追加する |
自社の言葉遣いにしたい場合、トーンを変えたい場合、2 つの連絡をまとめたい場合は、WhatsApp テンプレートの作成方法で解説している標準のユーティリティテンプレートを作成してください。なお、Meta のドキュメントによると、WhatsApp Manager で Customize template を選ぶと、そのテンプレートは他のテンプレートと同じ審査を受けます。
ライブラリのテンプレートが向いている場面
次のような場合にライブラリを使います。
- 連絡の内容が一般的である。 「商品を発送しました」「お支払い期限は…です」「お荷物をお届けできませんでした」のような連絡は、どの企業でもほぼ同じ文面になります。
- スピードが重要である。 新しいショップ、新しい番号、新しい言語で、今日中に最初のユーティリティテンプレートが必要な場合です。
- 自社で作った版が再分類された。 発送のお知らせが何度もマーケティングに移される場合、ライブラリのテンプレートなら Meta が決めたカテゴリーのまま使えます。
- 社内で書き慣れない言語で送る。 ライブラリの文面は Meta が作成しているため、海外のお客様に向けて販売する企業でも、翻訳者なしでお客様の言語の正しいテンプレートを用意できます。
一方、ブランドらしい言葉で伝えたい場合、ライブラリにパラメーターがない情報(受け取りカウンターの番号や刻印の文字など)が必要な場合、お客様が 1 通で受け取りたい複数の情報をまとめたい場合は、自社のテンプレートを書いてください。
MonoChat でライブラリのテンプレートを作成する手順
MonoChat に WhatsApp Business (Cloud) チャネルとして接続された WhatsApp 番号が必要です。
1. チャネルのテンプレートを開く。 設定 › チャット › チャネル を開き、WhatsApp Business (Cloud) チャネルの ⋮ メニューから テンプレートメッセージ を選びます。一覧には、すべてのテンプレートの言語、ステータス、カテゴリーが表示されます。
2. 新しいテンプレートを始める。 作成 をクリックし、ユーティリティ カテゴリーと Meta のライブラリから の種類を選びます。
3. ライブラリを検索する。 ライブラリを検索 に「delivery」や「payment」などの言葉を入力するか、空欄のまま 検索 を選びます。
4. テンプレートを選ぶ。 ライブラリのテンプレート から 1 つ選びます。右側のライブプレビューに、言語、ヘッダー、メッセージ、ボタンが Meta の作成したとおりに表示されます。これらは編集できません。
5. リンクと電話番号を追加する。 リンクボタンごとに自社の ウェブサイトのURL を、電話ボタンごとに自社の電話番号を入力します。末尾が変数になるリンク(たとえば末尾に注文番号が付く追跡ページ)には、サンプルの値も必要です。
6. 名前を付けて送信する。 必要に応じてテンプレート名を変更し(小文字、数字、アンダースコア)、送信します。審査なしで承認され、他のテンプレートと同じようにチャネルの一覧に表示されます。
7. 変数に入る値を設定する。 テンプレート一覧で、そのテンプレートの 変数 を開き、各パラメーターに何を入れるかを MonoChat に設定します。固定のテキスト、または名前などの顧客項目を指定すると、テンプレートの送信時に自動で入力されます。
8. 任意:WhatsApp が再送を試みる時間を制限する。 MonoChat のユーティリティテンプレートでは、メッセージの有効期間(秒) を 30 秒から 12 時間の間で設定できます。「配送員が 30 分後に到着します」という連絡は、3 時間後に届いても意味がありません。有効期間を短くしておけば、WhatsApp が遅れて配信するのを防げます。
どこから送信できるか
承認後のライブラリのテンプレートは、MonoChat でテンプレートが使えるあらゆる場所で使えます。
- チャットで。 ウィンドウが閉じたお客様に、担当者が連絡する必要があるとき。
- フローで。 テンプレートメッセージを送信 ノードを使います。Shopify などのストアの注文 Webhook で起動するフローなら、注文が入った瞬間に注文確認を、ステータスが変わったときに配送状況の連絡を、それぞれ自動で送れます。
- 一斉送信で。 たとえば、複数の注文に影響する配送遅延の連絡。
- 自社システムから。 WhatsApp Template API アプリを通じて、1 回のリクエストで承認済みテンプレートを 1 人のお客様に送信できます。
例:海外向け EC の配送連絡
大阪で雑貨を扱い、海外のお客様に 1 日あたり約 150 件を発送しているネットショップを想定します。自社で作った発送のお知らせは、末尾の「コーディネート提案」の一文が原因で、2 回マーケティングに移されました。そこで、チームは 3 つのライブラリのテンプレートに置き換えます。
- 発送確認。 リンクボタンは追跡ページ。注文が発送済みになったときに、フローから送信します。
- 配達失敗。 電話ボタンにストアの電話番号を設定。配送会社から配達失敗の報告があったときに送信します。
- 配達完了の確認。 荷物が届いたときに送信します。
クロスセルは別のマーケティングテンプレートに分け、販促メッセージにオプトインしたお客様にだけ送ります。これで配送の連絡は毎日ユーティリティメッセージとして届き、お客様が「明日は不在です」と返信すると、その返信で 24 時間ウィンドウが開き、チーム受信トレイに届いて、担当者が自由なテキストで回答できます。
料金
ライブラリのテンプレートのメッセージは、他のユーティリティテンプレートと同じように課金されます。Meta は、配信されたメッセージごとに、受信者の国のユーティリティ料金を請求し、月間の送信量に応じた段階で低い料金が適用されます。2026 年 10 月 1 日からは、カスタマーサービスウィンドウ内で送信したユーティリティメッセージも課金対象です。Click-to-WhatsApp 広告で開かれる無料のエントリーポイントウィンドウ内で送信したものは、引き続き無料です。請求は Meta から御社に直接行われ、Meta の公式ビジネスパートナー(official Meta Business Partner)である MonoChat は手数料を上乗せしません。送信先の国の最新の料金は、一斉送信の料金計算ツールでご確認ください。
チェックリスト
- WhatsApp 番号を WhatsApp Business (Cloud) チャネルとして接続した
- お客様が待っている連絡(注文、発送、配達、支払い)を洗い出した
- 一般的な連絡はライブラリのテンプレートで作成し、自社のリンクと電話番号を設定した
- 自社の言葉遣いが必要なものだけ、自社のユーティリティテンプレートを作成した
- ユーティリティテンプレートにプロモーションを入れていない(オファーは別のマーケティングテンプレート)
- 顧客項目が自動で入力されるよう、変数を設定した
- 時間に左右される連絡に有効期間を設定した
- フローまたは自社システムが、適切なイベントで各連絡を送信する
出典
- Meta for Developers:Template Library(カテゴリー、トピック、業種、用途、パラメーターの型とチェック、フォーム、Customize template。2026年11月5日閲覧)
- Meta for Developers:Pricing on the WhatsApp Business Platform(配信されたメッセージごとの課金、2026年10月1日からのカスタマーサービスウィンドウ内のユーティリティメッセージ、送信量の段階。2026年11月5日閲覧)
- MonoChat ヘルプセンター:テンプレートメッセージ(「Meta のライブラリから」の種類、手順、メッセージの有効期間。2026年11月5日閲覧)
- MonoChat 変更履歴 3.8.46(Meta のテンプレートライブラリのユーティリティテンプレートとメッセージの有効期間。2026年11月5日閲覧)
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