InstagramのDMをチームで管理する方法:担当割り当て、ルーティング、応答時間
InstagramのDMにチームで対応するための実践的な設定ガイドです。各会話の担当者の決め方、メッセージを適切な担当者に届ける方法、Metaの24時間ウィンドウ内に応答時間を収める方法を解説します。
MonoChatチーム 更新日: 1 分で読めます
目次
Instagramの共有受信トレイとは、ビジネスアカウント宛てのDMをチーム全員が確認して対応できる1つのワークスペースで、各会話に担当者が1人割り当てられます。InstagramのDMをチームで管理するには、3つのことが必要です。複数人が同じアカウントから返信できる仕組み、各会話を適切な担当者に届けるルール、そしてMetaの24時間の返信ウィンドウ内に収まる応答時間の目標です。
共有のスマートフォンを1台使う、あるいは全員がInstagramアプリにログインするという方法は、しばらくは機能します。しかし、2人が同じお客様に返信してしまったり、有望なリードが週末のあいだ未読のまま放置されたり、返信にどれくらいかかっているのか誰にも分からなくなったりすると、機能しなくなります。このガイドでは、担当者、ルーティング、応答時間の設定方法と、Metaのルールが運用に与える影響を解説します。
Instagramアプリだけではチーム運用に足りない理由
Instagramアプリは、一度に1人で使うことを前提に作られています。チームで共有すると、同じ問題が繰り返し起こります。
- 担当者がいない。 全員が会話を見られるため、誰もが「他の誰かが対応している」と思い込みます。
- 二重返信。 2人が同じ質問に、少しずつ違う内容で回答してしまいます。
- 文脈の喪失。 今日返信する人は、同僚が昨日約束した内容や、お客様がWhatsAppで尋ねた内容を確認できません。
- 見えないリクエスト。 フォローしていない人からのメッセージは「リクエスト」に振り分けられ、見落としやすくなります。
- 数字がない。 1日に何件のDMが届き、何件が未対応で、返信にどれくらいかかっているのかが分かりません。
共有受信トレイは、MetaのInstagram Messaging API(公式)を通じてInstagramに接続し、その上に割り当て、ルーティング、メモ、タグ、レポートといったチーム向けの機能を加えることで、これらの問題を解決します。
チーム受信トレイにとってMetaのルールが意味すること
ワークフローを設計する前に、プラットフォームのルールを押さえておきましょう。以下は、2026年10月時点のMetaのInstagram Messaging APIのドキュメントとメッセージングポリシーに基づいています。
| ルール | チームにとっての意味 |
|---|---|
| プロフェッショナルアカウントが必須 | Messaging APIを利用できるのは、Instagramのプロフェッショナルアカウントだけです。 |
| お客様からの最初のメッセージが先 | APIでメッセージを送れるのは、メッセージをくれた相手、またはコメントへのプライベート返信だけです。 |
| 24時間の返信ウィンドウ | お客様の最後のメッセージから24時間以内に返信する必要があります。新しいメッセージが届くたびに、ウィンドウは再開します。 |
| ヒューマンエージェントタグ | 担当者が7日以内に手動で返信できます。ボットや宣伝には使えません。 |
| 1対1のみ | グループメッセージには対応していません。各会話は、お客様1人とお客様のアカウントとの間で行われます。 |
| リクエストフォルダ | フォロワーではない人からの新しい会話は「リクエスト」に入ります。接続したアプリ経由で返信すると「一般」に移動します。 |
| フォルダはAPIの対象外 | 「プライマリ」「一般」「リクエスト」はAPIでは公開されていません。接続したツールで読んだメッセージは、返信を送信するまでInstagramアプリでは既読になりません。 |
| 古いリクエスト | 30日間やり取りのないリクエストのメッセージは、API呼び出しでは返されません。 |
特に重要な帰結が2つあります。1つ目は、24時間のカウントダウンは個人ではなくチームの問題だということです。特定の担当者を待っているDMが、その担当者が休みの日に放置されると、ウィンドウが閉じてしまうことがあります。2つ目は、リクエストにも担当者が必要だということです。接続した受信トレイでは、リクエストが他のすべての会話と並んで表示されますが、誰かが返信しなければならない点は変わりません。
1つのInstagramアカウントに複数のツールを接続する場合
多くの企業は、共有受信トレイと広告ツールなど、複数のアプリをInstagramに接続しています。MetaはこれをConversation Routingで処理します。1つの会話の制御権を握るのは同時に1つのアプリだけで、他のアプリが保持していない場合はデフォルトアプリが応答します。アプリは、制御権を渡す、解放する、取得する、要求する、延長するといった操作ができます。デフォルトアプリは、FacebookページのInstagram Conversation Routingの設定で指定します。
必ずデフォルトアプリを設定してください。Metaによると、設定しない場合は接続されたすべてのアプリがメッセージを受信するため、返信が重複するリスクが高まります。広告からの会話では、広告で選択したアプリが、デフォルトで1日間、制御権を保持します。この期間は1~30日の範囲で設定できます。
ステップ1:各会話の担当者を決める
どのDMにも、常にちょうど1人の担当者がいる状態にしましょう。件数に合った担当モデルを選びます。
| モデル | 仕組み | 向いているケース |
|---|---|---|
| 共有キュー | 未割り当てのDMを1つのリストに置き、担当者が次の1件を取る | 1日のDMが数十件までの小規模なチーム |
| ラウンドロビンまたは負荷ベース | 新しいDMを、稼働状況と作業負荷に応じて自動で割り当てる | 件数が安定していて、質問が似ている場合 |
| チーム単位 | トピックに応じて、営業、サポート、予約にDMを振り分ける | 質問が多岐にわたり、専門チームがある場合 |
| 担当者指名 | リピーターを同じ担当者に戻す | 高額顧客、長い営業サイクル |
多くのチームは2つを組み合わせます。チーム単位のルーティングでDMを適切なグループに送り、グループ内では負荷ベースで割り当てます。
ルールは書面にしておきましょう。「料金と在庫の質問は営業、注文のトラブルはサポート、18時以降は自動返信を送り、翌朝のシフトで対応」といった1ページの文書があるだけで、ほとんどの揉め事を防げます。
ステップ2:DMを適切な担当者へ自動でルーティングする
ルーティングは、最初のメッセージでお客様の要望が分かるときに最も効果を発揮します。そのための実践的な方法は3つあります。
- 最初の返信にボタンを入れる。 2~4個の選択肢を提示し、選ばれた内容に基づいてルーティングします。
- アイスブレーカー。 お客様がチャットを開いたときにタップできる、最大4つの定型質問です。それぞれが、自動化で利用できる値を送信します。
- 意図の判定。 AIのステップが最初のメッセージを読み取り、トピック、言語、緊急度で分類します。
ルーティングにつながる挨拶の例です。
こんにちは。ノースウィンドスタジオへのメッセージありがとうございます。
本日はどのようなご用件でしょうか?
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さらに、内容だけでなく流入元でもルーティングします。
- 広告からのDMは営業へ。会話に広告名を記録します。
- ストーリーへの返信とメンションは、SNS運用の担当者へ。商品に触れている場合は営業へ。
- コメント(ツールが取り込む場合)は、SNSのモデレーターへ。
- リピーターは、前回の担当者へ戻します。
複数の言語でお客様に対応している場合は、言語によるルーティングを追加し、VIPやクレームには優先度のルールを設けましょう。
ステップ3:応答時間の目標を設定する
応答時間は、お客様が最初に気づく指標です。次の2つの数値を定義しましょう。
- 初回応答時間:お客様が実質的な回答を受け取るまでの時間。営業時間内なら数分を目標にするチームが多くあります。
- 解決時間:質問に完全に答えるまでの時間。
これらを社内のSLAにします。たとえば「営業時間内は15分以内に初回応答、すべてのDMに24時間ウィンドウが閉じる前に返信」といった内容で、チームごとに追跡します。そのうえで、目標を達成しやすくします。
- 自動化で即時に返信する。 ボタンやAI回答による即時の初回返信で、簡単な質問への対応時間のカウントが止まります。
- 営業時間外も誠実に対応する。 時間外には、担当者がいつ返信するかを伝え、回答に必要な情報を取得しておきます。
- ウィンドウが閉じる前にエスカレーションする。 長く待たせているDMにフラグを立て、対応可能な担当者に移します。
- ヒューマンエージェントタグは意図して使う。 1日以上かかる案件では、担当者が7日以内に手動で返信できます。通常のワークフローをこれに頼って組まないでください。
報告すべき指標について詳しくは、チャットサポートの指標とSLAのガイドをご覧ください。
ステップ4:担当者が適切に回答できるツールを用意する
質の伴わない速さは、速くて間違った回答を生むだけです。チームには次のものを用意しましょう。
- 定型返信:毎週寄せられる20ほどの質問向け。InstagramのDMテンプレートとクイックリプライが出発点になります。
- 社内メモ:お客様に見えない形で、担当者が文脈を残せます。
- タグ:トピック、流入元、結果(たとえば「料金」「ストーリー返信」「成約」)を示します。
- チャネルをまたいだ顧客履歴:注文番号を二度尋ねることがなくなります。
- 明確な引き継ぎの経路:自動化から担当者へ、担当者から担当者へ、会話履歴を添えて引き継ぎます。
例:商品発売日の忙しい1日
09:02 ストーリー返信:「緑はまた入荷しますか?」 -> 在庫案内 + [取り置き] を自動返信
09:03 広告DM:「2点の料金は?」 -> 「発売広告」タグ、営業(Ana)に割り当て
09:05 DM:「注文した商品が届きません」 -> サポート(Can)に割り当て、メモ:注文番号 #4471
09:40 フォロワー外からのリクエスト、未返信 -> 30分後にフラグ、営業(Leo)に再割り当て
18:05 営業時間外のDM -> 朝の時間帯を伝える自動返信、09:00のシフトへキューイング
二重に返信されることも、気づかれないまま待たされることもなく、1日の終わりのレポートにはチームごとの件数と応答時間が表示されます。
MonoChatでInstagramのDMをチームで管理する方法
MonoChatは、Facebookページにリンクされた、お客様のInstagramビジネスアカウントをMeta経由で接続し、DMとストーリーへの返信を、WhatsApp、Messenger、TikTok、Telegram、Webチャット、SMSと並べて統合チーム受信トレイに集約します。投稿やリールへのInstagramコメントも同じ場所に届きます。
担当割り当てとルーティング
- 会話は、担当者やチームリーダーが手動で割り当てられるほか、チャネル、担当者のスキル、作業負荷、優先度に基づくスマートルーティングで自動的に割り当てることもできます。
- スマートルーティングは、最初のメッセージから意図、トピック、言語、優先度を判定し、適切なチームやキューに会話を送ります。
- 広告経由のDMはキャンペーンごとに識別・タグ付けされ、購入意欲の高いリードは直接営業に送られます。
チームでの連携
- 社内メモ、会話の転送、共有担当により、文脈をチーム内にとどめられます。
- 定型応答とクイックリプライで、毎日の回答を効率化できます。
- 統合顧客プロファイルにクロスプラットフォームのチャット履歴が表示されるため、担当者はお客様が昨日WhatsAppで書いた内容を確認できます。
- ロールと権限、チーム単位のグループ化、勤務時間の管理で、誰が何を見られるかを制御できます。
- MonoChat Tasksアプリは、会話を、担当者、独自のタスクステータス、コメント、リマインダーを備えたタスクに変換できるので、1回のチャットでは終わらないフォローアップに役立ちます。
応答時間
- ノーコードのワークフロー自動化で、即時の初回返信、営業時間別のフロー、引き継ぎを行い、AIアシスタントは、お客様自身のコンテンツをもとによくある質問に回答してから、会話を担当者に引き継ぎます。
- エスカレーションとSLAのワークフローで、応答時間と待ち時間を追跡し、SLAを逸脱する前に会話をエスカレーションします。
- アナリティクスでは、チームごとの応答時間、SLAの追跡、担当者の生産性を確認できます。
無料のBasicプラン(エージェント1つ、チャネル1つ)でapp.monochat.aiから始められ、チームの成長に合わせて担当者を追加できます。プランは料金ページでご確認ください。複数の担当者でWhatsAppも運用している場合は、WhatsAppの複数ユーザーとチーム受信トレイのガイドでそちらの運用を、オムニチャネル受信トレイのガイドですべてのチャネルを1か所で運用する方法を解説しています。
重要ポイント
- 共有受信トレイでは、すべてのInstagram DMに担当者が1人つくため、二重返信も見落としもなくなります。
- Metaの24時間ウィンドウにより、応答時間はチームの責任になります。個人の頑張りではなく、カバー体制を計画しましょう。
- 流入元と意図でルーティングします。広告は営業、注文はサポート、コメントはSNS担当へ。
- 初回応答の目標と社内SLAを設定し、ウィンドウが閉じる前にエスカレーションします。
- アカウントに複数のアプリを接続している場合は、Conversation Routingでデフォルトアプリを設定します。
情報源
MonoChatで実践する